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ご挨拶

これまで、思春期青年期からご高齢の方まで幅広い年代の方々の心療内科・精神科臨床に携わってきました。特に、思春期から青年期の方々の診療には力を入れてきましたが、大学心理相談室、保健管理センターでは心理医療相談や従業員のメンタルヘルスケア、保健所や特別支援学校などでは地域の方々の精神保健相談に従事してきました。また、子育て経験のある女性医師として、出産、子育て、更年期の悩みに応えることも多くありました。現在仕事の上でも関わりの深い、地元の地域医療の発展に貢献し、思春期青年期からのあらゆる世代の方々の悩みに寄り添う医療の充実を目指したい思いがあります。

私は、小中学校時代の大半を海外で過ごしました。どの国に住んでいても、日本にいても、自分はどこの国の人間なのかアイデンティティーが定まらない子ども時代を過ごしたように思います。日本では「常識」であることが、他国ではそうではないことが良くあります。「普通は・・だ」という言葉を聞くと「普通って何？」と反発してしまう自分がいます。多くのメンタルヘルス不調は、今、自分が生きている「常識」への不適応から生じる問題が多いようです。「常識」とは違う、「自分にとって大切なこと」は何でしょうか？立ち止まり、考え、元気を取り戻すための拠り所になれたらと願っています。

千里山みどりクリニック　院長　河原みどり